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はじめに
褥瘡の処置方法は局所療法と手術療法があります。大切なのは褥瘡を治療ているときも圧力がかからないようにすることは続けてください。
褥瘡は保存的(手術をしないで)治療で治る場合、手術で治る場合と保存的治療を最後まで続けて行く場合があります。
局所療法
包帯交換の時期はガーゼが汚染されてきているときやずれたとき、軟膏の場合は1日1回以上、創傷被覆材の場合は適用する種類にもよりますが数日間使用が可能です。はじめに創部を観察します。前回観察したときと比較して発赤が大きくなっていないか、壊死部(黒色部)が大きくなっていないか、観察します。次いで生理食塩水あるいは酸性電解水で洗浄を行います。洗浄液は肌湯程度に温め、洗浄量は40mlから500mlを目安に、洗浄瓶注射器、生理食塩水ボトルに針(18G)をさして創部にかけます。軟膏や浮いている壊死組織を洗い流します。洗浄液は紙オムツに吸収させるか、膿盆を褥瘡下部に軽く押し付け流れてきた液を受けます。膿盆にビニール袋を巻いておき、洗浄液を受けた後ビニール袋を反転させることで膿盆を汚さずに洗浄液を回収することもできます。消毒は皮膚が破れていない状態の時には良いのですが皮下組織が出ているときは消毒液の細胞毒性のために創傷治癒(創の治り)を遅らせてしまうことがあります。褥瘡が感染していると膿が出たり、褥瘡周囲が赤くなったり、熱が出ることもあります。このようなときは壊死組織を切除(デブリードマン)したり、する必要がありますので専門医に相談してください。また、感染しているときは消毒を使用することもあります。褥瘡周囲の皮膚が軟膏などで汚れているときは石鹸で洗い良く流してください。石鹸が創部(骨髄炎、腹腔内臓器にに達する場合は除く)に入っても洗えば問題ありません。創周囲を良くふいて指示に従った薬をつけます。側臥位の場合はあらかじめ滅菌ガーゼに軟膏をつけて創部にあてるとよいでしょう。ガーゼは皮膚のテープかぶれや皮膚の剥奪を防ぐために、テープはガーゼを固定できてずれない最小限で貼ります。市販されているビニールテープもかぶれや皮膚の負担が少なく使用ができます。軟膏を使用する方法と創傷被覆材を使用する方法があります。軟膏、創傷被覆材は組織の湿潤性を高めて表皮の上皮形成を促進させたり、肉芽形成を促進させたり、壊死組織を除去したりする役割があります。
手術療法
手術は褥瘡の根治を目指した手段ですが、手術を施行しても術後除圧中心とした予防をしておかないと再発します。
褥瘡手術は手術する適用、麻酔、手術法についてわけてご説明します。
適用
手術をすることが保存的に治療するよりも高いQOL(Quality of life:生活の質)などが得られ良いと判断したときに施行します。
手術の適用として次のことを考えています。
1.患者の全身状態が安定している(基礎疾患が治療されている)2.褥瘡の深さ及び大きさ
3.壊死組織の有無・感染していない
4.治療期間、費用
5.麻酔に耐えられるか
6.介護の問題を含めた家族、患者の同意
以上の条件の中で大切なのは介護の問題を含め家族が術後も除圧や局所の規則的な観察を行うことができるかです。
麻酔・手術法
麻酔は局所麻酔、硬膜外麻酔、脊椎麻酔、全身麻酔があります。
麻酔の適用は手術方法による手術部位の侵襲と手術時間によって決まります。主な手術方法は、縫縮(褥瘡部を縫い寄せる)、皮弁形成術(筋肉、筋膜)があります。場合によっては、植皮をすることもあります。